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使役形ってどうやって作るんだっけ? せる?させる?
よくわからないまま教えちゃってる気がするので、まとめてくださーい!
オンライン日本語教師のちゃそです!
日本語を教えるときに大変なのが動詞の活用ですよね。
日本語ネイティブだから話すのは問題ないけど、ルールを教えるとなると「どう作るんだっけ?」と迷ったり。
この記事では、迷った時にすぐに確認できる使役形の作り方をまとめました。
忘れた時やちょっとした復習にピッタリな内容なので、一緒に頭の中を整理しましょう!
まず動詞のグループ分けを知りたい方はこちら↓
使役形の作り方
辞書形から、またはない形から作ります。
- -aせる/ない形+せる
- -る→-させる/ない形+させる
- する→させる くる→こさせる
国語では「未然形」に「せる/させる」を付けると習いました。
日本語文法では「未然形」は「ない形」になります。
①②グループは「ない形」(の語幹)につければOKです!
ですが、学習者が「ない形」が思い出せないと困りますよね。

焦ると思い出せないこともあるよね
なので辞書形から作る方法が、よく使われていると思います。
- 1グループは -u→-aせる
- 2グループは _る→_させる
- 3グループは する→させる くる→こさせる
3グループは、説明すると大変なので、そのまま覚えてもらいましょう!
1グループ「-u」→「-aせる」(ない形+せる)
辞書形「-u」を「-aせる」にします。
(「ない形」(の語幹)に「せる」をつけます。)

※注意!「_う」で終わる単語は「__わせる」のように、あ段が「わ」になります
(例:会う、吸う、酔う など)

2グループ「-る」→「-させる」(ない形+させる)
2グループ動詞は全部「-る」で終わるので、「-る」を「-させる」に変えます。
(「ない形」(の語幹)に「させる」をつけます。)


一番簡単だね♪
3グループ「する→させる」「くる→こさせる」
3グループは「する」と「くる」だけなので、このまま覚えましょう

使役形の縮約形
使役形には縮約形があります。
「~せる」→「~す」、「~させる」→「~さす」
ちょっとだけ短くなります。
作り方は、さっきの通常形と同じです。
- 1グループは「~せる」→「~す」
- 2、3グループは「~させる」→「~さす」

どちらも「せる」の部分を「す」に変えただけだね
- 1グループ
- 行く→行かせる→行かす
- 会う→会わせる→会わす
- 2グループ
- 食べる→食べさせる→食べさす
- 寝る→寝させる→寝さす
- 3グループ
- する→させる→さす
- 来る→こさせる→こさす
縮約形は話し言葉でよく使う
使役の縮約形は
- 口語表現で使われることが多い
- 「~す」で終わる動詞と、2グループ動詞ではあまり使わない
だそうです。
ヒューマンアカデミーの日本語教育能力検定試験の赤本にはこう書いてあります。
口語表現では短縮形/-(s)asu-/が使われることが多い。
…サ行の子音動詞(「話す」「押す」「消す」など)は通常、短縮形は使われない。
サ行の子音動詞とは「~す」で終わる動詞です。
「話す・押す・消す」の使役の短縮形は、「話さす・押さす・消さす」…

「さ」「す」とサ行が続いて、ちょっと言いにくいね
また同じように、2グループ動詞も縮約形はあまり使われないそうです。
「食べる・見る・寝る」は、「食べさす・見さす・寝さす」

これも同じようにサ行が続いて、ちょっと言いにくい!
ただ、年代や地域差があると思うので、一概に”使わない”とは言えないですよね。
教える時には注意しましょう。

私は関西人ですが、2グループでも縮約形のほうがよく使うものもあります!
1グループの「使役受身形」は縮約形が使われやすい
使役受身の文とは、名前の通り使役と受身が同時に起きる文です。
「歌うの苦手なのに、カラオケで上司に歌わされた(´;ω;`)」
「ダイエットしてるって言ったのに、無理やりケーキを食べさせられた←」
のような文ですね。
このような使役受身形では、1グループは縮約形を使うことが多いようです。
まず動詞を使役形にしてから→受身形にします。

ふ、複雑そうだなあ~💦

まずは通常形から一緒にみてみましょう♪
今回は辞書形→使役形→使役受身形 の順でかきます
- 通常形
- 行く→行かせる→行かせられる
- 書く→書かせる→書かせられる
- 読む→読ませる→読ませられる
縮約形はこちら
- 縮約形
- 行く→行かす→行かされる
- 書く→書かす→書かされる
- 読む→読ます→読まされる

縮約形の方が短くてやっぱり言いやすいね!
※ただし、1グループの「-す」で終わる動詞や、2グループ3グループはさっきと同じ理由で
サ行が多くて、ちょっと言いにくくなります。
なので、使役受身形では縮約形があまり使われないそうです。
一般にⅠ型動詞2の使役受身文では縮約形が用いられることが多いが、Ⅱ型動詞3の使役受身文ではやや落ち着きが悪い。
たとえばこんな感じです。
【1グループ】
話す→話させる→話させられる
話す→?話さす→?話さされる
【2グループ】
食べる→食べさせる→食べさせられる
食べる→食べさす→?食べさされる
【3グループ】
勉強する→勉強させる→勉強させられる
勉強する→勉強さす→?勉強さされる
こちらも地域によっては使うかもしれません。
ですが、一般的には言いにくい印象ですよね。
楽しく覚えたいなら→岡崎体育を聴こう!
動詞の使役形を楽しく覚えたいなら、岡崎体育の「MUSIC VIDEO」が最強です!

泣かす 踊らす 音楽聴かす 窓にもたれさす 倒れさす~♪
このフレーズだけで5つも縮約形が覚えられますね!!
動詞の使役形は、岡崎体育が最強すぎた🥳
— ちゃそ@オンライン日本語教師 (@chaso_japanese) April 3, 2025
縮約形「~す」
【泣かす・踊らす・音楽聴かす・窓にもたれさす・倒れさす】
通常形「~せる」
【出会わせる・歌わせる・落ちこませる】
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まとめ:使役形の1グループ「~せる」2・3グループは「~させる」
動詞の使役形の作り方を説明しました。
- 1グループ:-aせる(ない形+せる)
- 2グループ:-る→-させる(ない形+させる)
- 3グループ:する→させる くる→こさせる
動詞の活用は覚えるのが大変ですが、教師も混乱しがちです。

特に、初めて教えるときは緊張しちゃうよね!
一度整理しておくと、思い出しやすくなるのでおすすめです
わたしもまだまだ勉強中なので、よかったら一緒にがんばりましょう♪
使役形の「さ入れ言葉」についてはこちら↓
この記事を書くのに参考にしたもの
ありがとうございます!