『~でさえ』の意味と使い方 “マグレ当たりでさえ欲しい”とは?|ハイキューで学ぶ日本語

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『~でさえ』の意味と使い方 “マグレ当たりでさえ欲しい”とは?|ハイキューで学ぶ日本語

オンライン日本語教師のちゃそです🏐

大好きな『ハイキュー!!』のセリフから日本語の表現を学ぶシリーズです!



今回は「〜でさえ」についてです。


「~でさえ」は、「そんなものも!?」と思うような例を出して、意外な気持ちを表したいときに使われる言い方です。

では、会話の中では、どんなときに、どんな気持ちで使われるのでしょうか?



この記事では、取り立て助詞「~でさえ」の意味と使い方を押さえながら

実際にマンガ『ハイキュー!!』のシーンの中で、どのように使われているのかを見ていきましょう!

お悩みちゃん
お悩みちゃん

今回は町内会チームの滝ノ上さんのセリフだよ🏐

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「~でさえ」の意味と使い方

「~でさえ」は、「ふつうなら当たり前」「できるはず/できないはず」と思われていることが、実はそうではなかったときに使う表現です。

そんな意外な例をあえて出すことで、「~がそうなら、他のことは当然そうだよね」という気持ちを伝えます。


例文を見てみます

子どもでさえこの問題が解けたのに、なぜ君はできないんだ
「子ども」は、ふつう「まだ難しい問題は解けない」と思われる存在。
そんな子どもが解けたのなら、もっと経験や知識があるはずの人(君)ができないのはおかしい、という気持ちがこめられている。
プレッシャーに弱い彼には、こんな簡単な問題でさえミスしてしまった。
「こんな簡単な問題」は、ふつうは誰でも解けると思われている。
それを間違えたということは、彼がどれだけ緊張していたか、精神的に追い詰められていたかが伝わってくる。
日本人でさえ日本語を間違えることがあるから、外国人が間違えるのは自然なことだ。
「日本人」は、ふつうは日本語を間違えないと思われている。
そんな日本人でも間違えるという例を出すことで、「外国人が間違えるのは当たり前だよね」というメッセージが伝わる。
ちゃそ
ちゃそ

このように、「~でさえ」は、“それまで!?”と思うような例をあげて
強調・驚き・状況の深刻さなどを伝えるのに役立つ表現です



ハイキューで学ぶ「~ですら」

では、実際のマンガの場面を見てみましょう!

引用:『ハイキュー!!』第8巻 第64話 流れを変える一本・2(古舘春一/集英社)


インターハイ予選、ここでサーブをミスれば青葉城西が20点台に乗ってしまう。

そこで「流れ変えて来い!」とピンチサーバーとして送り出されたのが山口。

山口は高校では初めての試合出場!

嶋田さんのところでジャンプフローターサーブの練習を始めたといえ、まだ1週間。緊張でガチガチ。

 今の烏野が、どれだけ流れを変えたがっているかが伝わってきます。

お悩みちゃん
お悩みちゃん

見てるこっちまで緊張しちゃう💦


引用:『ハイキュー!!』第8巻 第64話 流れを変える一本・2(古舘春一/集英社)

 嶋田さんは焦って「マグレ当たりだって言ったろうがああ!」とパニック気味。

それに対して、滝ノ上さんが冷静にこう言います

その“マグレ当たり”でさえ欲しいってことなんだろ

このセリフの「でさえ」に注目です!


漫画から読み取れる「~でさえ」の効果

この「~でさえ」は、「山口のサーブの成功率は低い=マグレ当たりレベル」なのに

それでも欲しい、それに賭けるしかない=それほど試合が追い込まれているという意味を持っています。



つまり、「でさえ」があることで

“そんなものまでも欲しい”ほど、チームが切羽詰まっている という状況が強く伝わってくるのです。

引用:『ハイキュー!!』第8巻 第64話 流れを変える一本・2(古舘春一/集英社)

試合の流れを変えるためには、何かに賭けるしかない。

「流れ変える可能性のあること 全部絞り出して行くしか無えよ」 というセリフが、烏野のギリギリの判断を表しています。


まとめ:「~でさえ」の力

「~でさえ」は、「そんなものまでも!?」というような極端な例を取り上げて

状況の深刻さや話し手の意外な気持ちを伝えることができる表現です。



『ハイキュー!!』のセリフ「マグレ当たりでさえ欲しい」は

ふつうなら頼らないようなものにまで期待するという、チームの追い詰められた状況がよく表れています。

ちゃそ
ちゃそ

物語の中で使われている場面を見ると、言葉の持つニュアンスや感情が、よりリアルに感じられますね✨



最後まで読んでくれてありがとうございます!

この記事が楽しく日本語を学ぶきっかけになればうれしいです。

感想やお気に入りのシーンがあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね!


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引用元について

本記事で使用している画像・セリフは著作権法第32条に基づき、教育・批評を目的として引用しています。

  • 作品名:『ハイキュー!!』
  • 著者:古舘春一
  • 出版社:集英社
  • 引用巻数・話数:第8巻 第64話 流れを変える一本・2

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