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こんにちは!
ハイキュー大好きなオンライン日本語教師のちゃそです🏐
今回はアニメ「ハイキュー!!」第1期から終助詞「ぜ」について注目してみました!
この記事では
- 終助詞「ぜ」の意味
- 「ぜ」を使う人物像
- ハイキューで見る「ぜ」の使い方と意味
について説明しています。
アニメの名シーンを振り返りながら、日本語の魅力を一緒に学びましょう!
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終助詞「ぜ」の意味

「~ぜ」って、よく男の人が使うよね?

かっこいいキャラクターが話しているイメージかも!
辞書ではこのように説明されています。
1 親しみを込めて軽く念を押す意を表す。
「一服しようぜ」「うまくいったぜ」「明日までに頼んだぜ」
2 相手を脅したり、高慢に見下して注意を喚起したりする意を表す。
「どうなっても知らないぜ」「つまらんことは言わないほうがいいぜ」
文の終わりについて、そこで述べていることについての軽い強調を表す助詞。
①自分の意志や感動などを、そのまま親しい仲間に伝える。
「早くいこうぜ」「おもしろいものがあったぜ」
②自分の考えを相手におしつけるように示す。
「ようすがおかしいですぜ。」
※男性が話しことばで使う。引用:例解新国語辞典p629「ぜ」

親しい間柄で使っていて、少し強調して伝えるというものですね?
では、なぜそのような機能があるのでしょうか?
「ぜ」は聞き手に配慮しない
終助詞の「ね」「よ」と比べてみましょう。
「ね」は、話し手が聞き手も知っていると想定したとき
「よ」は、話し手が聞き手が知らないと想定したとき に用いられます。
例えば
①これ、うまいね。
②これ、うまいよ。
③これ、うまいぜ。
①「ね」は相手も「うまい」と思っていると想定して話しています。
②「よ」は相手が「うまい」と思っていない、または知らないと想定しています。

「ね」は同意を求めて、「よ」は相手に教える・呼びかけるとかって言われてるよね
「ね」「よ」は、相手が持っている情報や考えを探りながら使っています。
でも「ぜ」にはそのような機能はなくて、に相手の意向や知識の照合を行わないんです。
要するに、聞き手に配慮しないのです。
だから「ぜ」は「強く主張する・強調する」という表現になります。

「ぜ」がなくても意味が変わらないというか、絶対に必要!ってわけではないよね

「うまい」でも「うまいぜ」でも意味に差はないよね。

ただ「うまいぜ」から、男性が話しているんだろうな、なんとなく元気そうな人だろうな、と想像できますね
「ぜ」は聞き手の持っている情報を探らないで使う表現です。
自分の意見や意志をそのまま伝えるだけなので、独り言にも使えます。
そして、相手がいても独り言っぽく聞こえることもあります。

ふぅ、なかなか厄介だぜ!
「ぜ」を上昇調で使う場合
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS 「菅原さんって 決めると すっげえ褒めてくれるんだぜ⤴」
「頼んだぜ⤴」
上のセリフように「ぜ」が上がるイントネーションで使うものもありますよね。
これは「ぜ」に、「聞き手に情報の正しさの判断を要求する」という”上昇調のイントネーション”の機能が加わった形だからだそうです。
そうすると”話し手の意向・認識・知識等を、話し手の発話によってあえて聞き手に知らしめるという表現効果がある”のだそうです。
(詳しくはこちらの論文から→【「ぜ」の言語学|秋月高太郎 】)
例えば
- これが一番早い方法だぜ(⤴)
- これが一番早い方法だぜ(\)
①は、相手に自分の情報の正しさをわからせようとしています。
②は、自分の意見を決めていて、それを相手に強く伝えているだけです。
なので、上昇調の「ぜ」は
- あえて聞き手に知らしめる
- 軽く念を押す
というような意味になるんだそうです!

上昇イントネーションで聞き手へ働きかけることになって、このような意味になるんだね!
「ぜ」の意味:自分の意見や意志を強く主張する
- 断定的に強調 「この映画おもしろかったぜ」
- 強い主張「つぎの試合、絶対勝つぜ」
- あえて聞き手に知らしめる
- 軽く念を押す
「ぜ」を使う人物像
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
- 主に男性が使う
- 親しい間柄で使う
- ヤンキーがよく使う
詳しく見ましょう!
①主に男性が使う
日本語話者の女性の方が聞き手に配慮しながら話す傾向が高いそうです。
なので、聞き手に配慮しない「ぜ」は、主に男性が使います。
②親しい間柄で使う
「ぜ」は聞き手の意向や知識に配慮しないので、ぞんざいな感じになります。
だから一般的には、親しい間柄で使います。

男性だって目上の人や親しくない人には、もちろん配慮して話すよね

だから「ぜ」を使うと、親しい間柄やフランクさが表現できるんだね
③ヤンキー系の人がよく使う
特にヤンキーのような人に使われやすいのも特徴です。

ヤンキーというと語弊があるかもしれませんが、ワイルド系な強そうなタイプかな?
ヤンキーっぽい人たちは、仲が良いとストレートな表現を言い合いながら話したりしますよね。
それが信頼関係の深い証拠だと見ることもできます。

「ぜ」は失礼というより、逆に親しみやすい、フランクな感じが伝わりそうだね!
また、お笑い芸人のスギちゃんはいつも「~ぜぇ」といいますよね。
「ぜ」をつけると、男らしいワイルドなキャラクター性を出しやすいです。
スギちゃんの「だぜぇ」のイントネーションは、普通のとはちょっと違うのであまり強い印象はしませんが…
「ワイルド」さを前面に出したキャラクターですよね!
また私と同世代の方ならですが…(笑)
学校へ行こうの東京ラブストーリーに「だぜ」というあだ名の人がいましたよね!
彼はエリートで優しい人です。
ですが、ギャルのさおりとみほの前で男っぽさを演出したいために語尾に「だぜ」を付け加えたり、言い直したりしていましたよね。

キャラクターがすごくおもしろかったですよね!

「ぜ」を使うと、ちょっとワイルドで頼れる雰囲気が出せるよね
ハイキューのキャラクターで「ぜ」が似合うのは
ハイキュー第1期で「ぜ」を使った人ランキングがこちら!
- 田中(13回)
- 西谷(7回)
- 滝ノ上(2回)
でした👏

田中さんとノヤっさんが1位2位なのは納得だよね!
今回「ぜ」を使用していたのはすべて男性キャラクターです。
そして、田中と西谷という元気で明るく男らしい性格です!
ヤンキーとまでは言えませんが、他のメンバーと比べるとかなりワイルドですよね。
田中は自分を奮い立たせたり日向を元気づけたりするときに「ぜ」をよく使っています。
西谷はチーム全体を鼓舞するのに使うことが多かったです。
高校男子バレーボール部が舞台というのも、「ぜ」が使われやすい状況でした。
- 自分自身を奮い立たせる
- 仲間を力強く鼓舞する
- ワイルドで頼れるキャラクターが引き立つ
こんな場面でよく使われていました。

男子高校生でワイルドな性格の田中さんノヤっさんを表現するために、「ぜ」は必要不可欠!
ハイキューで「ぜ」が使われているシーン
では、実際にハイキューで使われていた「ぜ」を例に
- 使われている状況
- ニュアンス
を見ていきましょう!
また、「ぜ」のイントネーションも大事になってきます。
上昇している場合は「⤴」と表記しています。

たくさんあるので、次アニメを見るときに注目してみてください✨
第3話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(山口)
ツッキーは188センチあるんだぜ⤴
相手に知らしめる「ぜ⤴」です。
山口が日向と影山に向かって、月島を自慢するセリフです。
「ツッキーって、すごいでしょ?」という誇らしげ、得意げに話しています。
そしてこの時点では月島と一緒になって日向と影山を少し見下しています。
だから山口も「ぜ」を使っているんでしょう。

山口はツッキー大好きだからね

この後の
「なんで お前が自慢すんの? 山口」
「あ… ごめんツッキー」
までがセットだね!
第7話
(田中)
それにしてもよ あのヤサオのサーブすごかったな
最初からあれやられてたらヤバかったぜ
練習試合の日の帰りに青葉城西の及川サーブに驚きを表すセリフです。
「あれは本当にヤバかった!」という気持ちを強調して話しています。
第8話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (西谷)
試合中 会場が一番ワッと 盛り上がるのは…
どんなすげえスパイクより スーパーレシーブが出た時だぜ
エースになりたいという日向に、西谷がリベロの重要性を熱弁するシーン。
「スーパーレシーブこそが最高だ!」と自信を込めて自分の意見を主張しています。

日向はエースの方がかっこいいと思ってるけど「俺はリベロが最高だと思う!」というノヤっさんの主張だね!
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (田中)
東京かあ シティボーイめ けちょんけちょんに してやるんだぜ
「けちょんけちょんにしてやるんだ」に「ぜ」を加えることで、「絶対にやってやるんだ!」という強い気持ちを強調しています。
音駒への挑発の気持ちで、威勢良く意気込むセリフです

すぐ挑発する田中さんっぽいね!
第10話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (影山)次 こいつにトス上げるんで 全力でブロックしてください
(滝ノ上)え?何だ? 挑発か?
(影山)はい 挑発ですナメたマネしてすみません
(滝ノ上)ブハハハッ 何だ お前 おもしれえなあ おっしゃ! 挑発のったるぜ!
町内会チームの滝ノ上さんが影山の挑発に応じるシーン。
「挑発に乗る」ことに対して「自分は迷いなくやる!」という意志を影山に力強く宣言しています。
「ぜ」を使うことで、「やってやる」という積極性が表れています。
そして、後輩に対してのフレンドリーさも出ています。

ワイルドな見た目の烏養さんの仲間で、滝ノ上さんも金髪!

「ぜ」が似合いますね!
(嶋田)
なかなかやるな 高校生 おっさんも本気出しちゃうんだぜぇ⤴
嶋田さんがサーブで反撃しようとするシーン。
「おっさん」という言葉とともに「ぜ」が使われることで、真剣すぎない、少しおどけたような感じが伝わります。
「ぜぇ⤴」と語尾を上昇させている点も、おもしろさが増しています。
「ほら見てろよ」という軽い挑戦的なニュアンスも含まれています。
嶋田さんは本気を出すつもりです。
ですが相手に対する威圧感を与えず「楽しみながらやってやるよ」といった、余裕のある雰囲気を醸し出しています。
「高校生がなかなかやるから、おじさんも負けていられないな!」という前向きな気持ちや、若者に対する親しみを込めている印象があります。

「ぜぇ⤴」の使い方により、真剣さとユーモアが絶妙にミックスされたています

スギちゃんぽい感じ!ワイルドだぜぇ⤴
(滝ノ上)
今度は逃がさねえぜ チビっこ!
滝ノ上さんが日向に向けて挑発的に言うセリフです。
「次は絶対止めてやる!」という強い気持ちで、日向を軽く煽っています。
「チビっこ!」という呼びかけから、ただの宣言ではなく、相手を軽く挑発しながら楽しんでいるような印象を与えます。
挑発的ですが遊び心のあるニュアンスが加わり、親しみのある感じが出ます。

大人だから大人気ない程ムキになる態度はとらないけど、本気で向き合ってくれるって感じだね!

ハイキューに出てくる大人はみんないい人(´;ω;`)✨

町内会チームは烏野チームに対して「ぜ」を使うことで親しみやすさ出せていますね!
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (田中)けど すげえぜ 見事に全員 お前につられてたぞ 逆に悔しいくらいだ 次も頼むぜ⤴
(日向)オ… オッス!
田中が日向の動きを褒めるシーン。
「お前、やるじゃねえか!」という感嘆の気持ちを日向にダイレクトに伝えています。
そして「次も頼むぜ⤴」は日向に期待し信頼を寄せる言葉です。
知らしめる・軽く念を押す役割です。
「知らしめる」というと怖い感じがしますが、「次も俺はお前に期待してる、信頼している!」と真っ直ぐに考えを伝えている感じですね。
意見をストレートに伝えることで信頼感が強まります。

先輩に頼りにされているという事実が日向を奮い立たせるね!
第11話
(日向)し… 知らない人が… いるんです
(田中)あ…え? そんなわけねえだろ 今日ここ使ってんのは…
(日向)何か…子供
(田中)う…み… 見間違いだぜ 窓に映った自分とかに 決まってるじゃねえか
合宿所に知らない人がいると言い出す日向のシーン。
暗い廊下で、今にもお化けが出そうなシーンです。
この「見間違いだぜ」は、田中が「そんなことはないだろ!」と強く否定しています。
日向と、自分のことも落ち着かせるために使っているかもしれません。
「お化けなんているはずがない」という気持ちと、自分もそう思いたい気持ちがありそうです。
「見間違い」だという意見を強く伝えています。
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (日向)ノヤっさんの身長が縮んだー!
(田中)確かにおめえは 髪の分まで身長だぜ
(西谷)龍! てめえ!
日向が子どもだと勘違いした西谷を、田中がからかっているシーンです。
「髪の分まで身長だ」という意見を、確信を持って伝えています。
「ぜ」を使うことで、断定がやや力強くなり、冗談のニュアンスを引き立てています。
悪意というよりは、仲が良い男同士の軽口を叩く場面特有の親しみのこもった言葉遣いになっています。

二人の関係性がなせる技、冗談、ってことだね!
第12話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (西谷)頼むぜ⤴
(月島)あっ…
ローテーションで、西谷と月島が入れ替わるシーン。
月島に「頼むぜ」とタッチしながら言うセリフです。
「ぜ」がつくことで、「頼む」という言葉にカジュアルさが加わり、そして「頼む」という気持ちを強めながらも、軽い調子でお願いしている雰囲気が出ています。
厳しい命令ではなく、相手に対する信頼や期待が感じられる表現です。

深刻な感じではなく、軽く託すって感じかな?
西谷の「頼むぜ⤴」は、月島に軽いプレッシャーをかけつつも、「お前ならできる」という信頼や期待を表現しています。
一方の月島は「あっ…」と反応しており、少し戸惑ってますね。
仲間を信じる熱い西谷と、冷静で人となれ合わない月島のギャップがよく出ています。

このギャップが、月島と西谷の関係性やキャラクターを際立たせているね!
第13話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (田中) いくぜ⤴ 日向 せーの!
田中が日向に向けて、ブロックに跳ぶ掛け声として日向の注意を引いています。
緊張感のある試合の中で、頼もしさが感じられます。
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (田中)ピンチの時に決めんのは 旭さんだけじゃねえんだぜ!
田中がスパイクを決める時に叫んだセリフです。
「旭さん以外にも、自分にも決められる!」という気持ちを、力強く話しています。
自信と気合いを強く表現して、スパイクを決める原動力にしています。
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (猫又)
本当に うれしく思ってるぜ⤴
また いいライバルが できたってな
猫又監督が話し手の感情を述べています。
さらに聞き手(烏野の選手たち)にその思いを意識させたいというニュアンスが含まれています。
「本当にうれしく思ってるぜ」という言葉で、自分の感情(喜び)を伝え、さらに烏野への期待と認識を伝える効果があります。
猫又監督が烏野をライバルとして認め、親しみと好意を持っている。
そのことが「ぜ⤴」でカジュアルかつ感情的に表現されています。
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS (犬岡)すごかったぜ 翔陽 ギュン ブワッて!
犬岡が自身の日向への感想(「すごかった」という驚きや感動)を伝えています。
日向のプレーに対する感想を、興奮気味に、ストレートに伝えています。

一気に日向と犬岡が仲良くなったね!
第15話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(西谷)頼むぜ エース!
西谷が旭さんに対して強い信頼を寄せつつ、期待を込めた声かけです。
特に「頼むぜ」というフレーズ自体が、自分の思いをしっかりと述べて相手に託すニュアンスを持っています。
西谷が旭さんを信頼し、力強くその役割を託す意図を込めた表現です。

ノヤっさんに信頼されて頼まれたら、やる気出ちゃうね!
第16話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(西谷)ローリング サンダー アゲイン!
(日向)おお…
(西谷)ヘヘッ 決まったぜ
「ローリングサンダー」が成功したことへの満足感や達成感、誇らしげな気持ちを強く持っています。

周りがちょっと引くぐらい、自信満々だね!
自分の行動が成功したことを喜びつつ、その満足感を周囲に伝える表現です。
かつ、西谷のユーモアも感じられる場面です。

重い空気の中でノヤっさんのいつもと変わらない明るさと自信が周りを元気づけるよね!
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(西谷)
よっしゃ 心配することなんか 何もねえ!
みんな 前だけ見てけよ
背中は 俺が護ってやるぜ
西谷がチームメイトに向けて、「自分が護る」という意志を力強く伝える場面です。
伊達高の強さに圧倒されそうになっているチームメイトへ、「後ろは自分が護るから、どんどん攻めて行け」と励ましています。
「ぜ」による断定的な強い表現が、西谷の覚悟と信頼感を強調して、チームの士気を高める役割を果たしています。

ノヤっさん、かっこいい…✨
第19話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(田中)負けてたまるか いくぜ!
(日向・西谷)よっしゃ!
青葉城西との試合で「及川くーんがんばってー!」という女子の黄色い声援を見て、いきり立つ田中たち。
自分の決意を力強く表現しています。
田中の心の中に湧き上がる闘志と覚悟が込められていて、「やってやる!」という意気込みを示しています。
聞き手(日向や西谷)を意識しながらも、自分自身への宣言でもあります。
闘志や覚悟を前面に押し出した表現です。
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(烏養)こいつは思った以上に 厄介な相手だぜ
及川のすごいプレーを間近で見た烏養さんのセリフです。
烏養さんが及川を「厄介な相手」として冷静に評価して、自分の判断を強調しています。
烏養さんのコーチとしての目線と分析力を感じさせる表現ですね。
「~ぜ」をつけることでカジュアルさが加わり、烏養さんらしい口調になっています。
第20話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(西谷)
1人 サーブが すごい奴がいるとか セッターが万能とか
それだけで ずっと4強で いられるとは思えねえ
気抜いたら持ってかれる 気張るぜ
(日向、影山、田中)
おう!
青城の及川のすごさを褒めつつ、それ以上にチームとしての強さも油断できないと判断した西谷のセリフです。
「気を抜かずに全力で取り組む」という強い覚悟を表しています。
そしてチームメイトにもその決意を共有しています。

西谷の勝ちへの覚悟の強さや闘志がにじみ出ています
(田中)あと4点 軽くひっくり返すぜ
焦った影山の攻撃が読まれてしまって緊張した状況の中、田中がスパイクで反撃し返したシーン。
自信を持った発言であり「絶対に巻き返す!」という意志を示しています。

田中さんらしい、明確な意気込みが伝わるね!
そして「俺たちが勝ちにいく」という、仲間を鼓舞して前向きな空気を作り出しています。
第21話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(菅原)大地いつもより 声出てなかったぞ
(澤村)えっ?
(菅原)主将が余裕なくなって どうするよ
(澤村)あっ すまん
(東峰)大地に説教できんの…
(田中)スガさんだけだぜ
「スガさんだけだ」と言い切ることで、菅原の特別な立ち位置(澤村に説教できる唯一の存在)を強調しています。
菅原の頼もしさを認めつつ、チーム内での独特な関係性に驚きと感心が含まれています。
下降調なので、話の終わりを落ち着いたトーンで締めくくっています。
感情を高ぶらせるような勢いは抑えられていて「事実を冷静に認識している」というニュアンスです。
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(田中)惜しいぞ 日向 次は止めるぜ⤴
(日向)アイッス
ブロックがアウトになってしまった日向に、田中が声をかけているシーン。
「次は止めよう!」と日向に呼びかけています。
日向を鼓舞する意図が込められていて、「一緒にがんばろう」という前向きな姿勢を示しています。

田中さんのリーダーシップと仲間意識が表れた言葉です。
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(日向)菅原さんって 決めると すっげえ褒めてくれるんだぜ⤴
(影山)そうかよ
「菅原さんがすごく褒めてくれる」という事実を、影山に伝える意図があります。
日向の素直で無邪気な性格が感じられ、「スガさんて、いいでしょすごいでしょ!」という感嘆も含まれています。

影山にはない、スガさんのセッターとしての強味を「すごいんだよ!」という気持ちもこめて教えてあげているんだね
第22話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(影山)ガンガンいくぜ
(日向)おうよ!
菅原と影山が交代したシーンです。
影山が「ここから変人速攻をどんどん攻撃に組み込むぞ」という意志を強く示しています。
「ガンガンいく」と宣言することで、試合への意気込みを強く伝えています。
第23話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(西谷)
野郎ども ビビるな!
前のめりでいくぜ
青城のマッチポイントで、疲れと焦りで心が折れかけている烏野メンバーたち。
「前のめりでいく」という言葉に「ぜ」を加えることで、自分の決意を強調し仲間たちにその意志を伝えています。
ここでは、「迷うな、前進あるのみだ!」というメッセージを断言する形で表現しています。

「自分たちはまだ戦える」という決意と、疲れている仲間を奮い立たせる強い意志が込められているね!

強く断言することで、焦りや不安を振り払おうとするノヤっさんらしい力強さを感じさせます!
西谷は烏野の守護神として、精神的にもチームを支える存在です。
この「ぜ」には彼の覚悟と、チーム全体を引っ張るリーダーシップが詰まっています。
疲れが見える場面でも、鼓舞する役割を担い続ける強さがよく伝わるセリフです。
第24話
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(縁下)流れは こっちだ!
(菅原) 思いっきりいけ 田中!
(田中) よっしゃ いくぜ
青城戦3セット目、24対24のデュースの場面で田中のサーブからスタートするシーン

めちゃくちゃ緊張しそう・・・!
ギリギリの戦いの中で、田中が自分の行動をはっきりと宣言し、サーブに向けた意気込みを強調しています。
プレッシャーがかかる場面で、気合を入れて行動する姿勢を表す「ぜ」です。

田中さんらしいメンタルの強さとエネルギーが込められています!
第25話
(生徒1)腹減ったあ
(生徒2)購買行こうぜ
昼休み、烏野の生徒の会話です。
「ぜ」を使うことで、言葉に軽いカジュアルさが加わり、友達感覚での気軽な誘いを表現しています。
単純に「購買に行こう」という提案を親しい関係で発する形になっています。
「ぜ」を使うことで、親しい友達同士の会話であることが伝わり、堅苦しくなく、フレンドリーでリラックスしたムードになります。

男子高校生らしい会話だね
参照:©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
(日向のクラスメート)日向 飯食おうぜ⤴
(日向)うん
「一緒にご飯を食べよう」という提案をして、相手の反応を少し伺うニュアンスがあります。
上昇調の「ぜ⤴」が使われているのは、日向がまだお弁当を出していなくて、「お昼の時間だからご飯食べよう」と注意を向けているというような背景があるのかもしれません。

日向は昨日の試合に負けて落ち込んでいるからね…
「ご飯食べよう」を提案に対する同意を期待しつつ、親しみやすいトーンで話しています。
まとめ:「~ぜ」からキャラクターの魅力を浴びよう!
終助詞「ぜ」の意味と、ハイキューでの使われ方を見ました。
【ぜ】の機能
- 自分の意見や意志を強く主張する
- 相手の注意を引く/相手に知らしめる/軽く念を押す(上昇調)
【ぜ】を使う人物像
- 主に男性が使う
- 親しい間柄で使う
- ヤンキーがよく使う
- 男っぽくワイルドな感じがある
「ぜ」を使うことで、特に西谷や田中のキャラクターが引き立っていましたね!
頼もしさやフレンドリーさを出すことができるのかと、改めて認識できました!
たった1文字の違いで、人物像を深くイメージできるのはおもしろいですね!
正直、実生活では「ぜ」を多用している人はあまり見かけませんよね…?
学生なら使うかもしれません。
でも「ぜ」を使いまくる人と話すと、私はちょっと引いてしまうかもしれません…
しかし、アニメのようなキャラクターを引き立てるシーンではよく使われています。
また日常会話でも少し冗談っぽく話したり、力強さを出したりする時にあえて使うこともあります。

なので知っておいて損はない表現ですね!
最後まで読んでくれてありがとうございます!
この記事がハイキューをもっと楽しむきっかけになればうれしいです。
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