

[st-kaiwa4]「は」と「が」の違いがイマイチわかりません。
調べていても、だんだんわからなくなってきて…
生徒さんに説明する以前に、自分がちゃんと理解できているか不安です。
何かポイントはありませんか?[/st-kaiwa4]
この記事では、「は」と「が」の違いに悩む前に知っておきたいの3つの基礎知識についてまとめました。
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- 副助詞と格助詞の違いを理解する
- 日本語の基本構文は「~~は・・・」じゃない
- 「は」と「が」だけじゃなくて、「は」と「格助詞」を比べる
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みなさんは「は」と「が」の違いをうまく話せますか?
恥ずかしながら、わたしは正直ふわっとしか理解できていませんでした・・・。
「は」は主題で「が」は主語、新情報と旧情報など・・・
なんとなくは理解しているつもりでも、なかなかはっきりとしたことが言えませんでした。
この記事では、「は」と「が」の違いを一言で説明します!とは言えません。
(すいません)
でも、上の3つを知って、だいぶ考えやすくなりました!
[st-kaiwa1]もし今「は・が」迷宮にはまっているなら、ぜひ一度読んでみてください[/st-kaiwa1]
この記事の内容は、主に海老原峰子先生の書籍とYouTubeをはじめ、以下の本を参考にしまとめたものです。
詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
①副助詞と格助詞の違いを理解する
「は」と「が」の一番の違いは、「副助詞」か「格助詞」かです。
そもそも、格助詞と副助詞の違いはなんでしょう。
上の絵は、人間が生きるのに毎日必要なものです。
その中に、一つちょっと違うものが混ざっていますね。
そうです。風邪薬です!
風邪薬は風邪をひいた時に飲みます。
要するに、必要な時にだけ追加するものです。
格助詞と副助詞の関係も、同じです
[st-kaiwa1]「は」は副助詞だから必要な時に追加するもので
「が」の代わりに使えるものではないんですね[/st-kaiwa1]
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- 「は」は副助詞 「が」は格助詞
- 「は」は追加するもの 「が」は必要なもの
- 格助詞の代わりに副助詞を使うことはできない
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②日本語の基本構文は「~~は・・・」じゃない!
日本語の基本的な文というと、何を考えますか?
多くの人は「これはペンです」「私は図書館へ行きます」・・・
「~~は・・・」という文を思い浮かべるのではないでしょうか。
実はこれ、正しくないんです。
日本語は【述語】を中心に、複数の成分から構成されます。
「必要な成分+述語」が日本語の基本です。
日本語と英語の文法は違う!
もう一度言います
「必要な成分+述語」が日本語の基本です。
必要な成分と言っても、「文法的に必須」なわけじゃないです。
英語のSVO構文のように、主語や目的語が「文法的に必須」という意味ではないんです。
情報として、必要な時に、つけます。
情報として必要なければ、述語だけでも完全な文になります!
日本語の「愛してる」は「私はあなたを」を省略しているわけではありません。
目の前に伝えたい相手がいれば、「愛してる」だけでいいのです。
情報として必要ないので、言っていないだけです。
必要なときにだけ追加する。
これが日本語の基本で、正しい形です。
[st-kaiwa4]英語の構文みたいに必ず主語や目的語がなくても、正しい文になるんだね![/st-kaiwa4]
主語は特別じゃない
私たちは小・中・高校でも文法を習いましたよね。
「主語と述語が一番強い関係にあって、そこに他の修飾語が加わっている」と習ってきたようです。
[st-kaiwa4]たしかに、「主語と述語」の繋がりって特別な印象があるなあ…[/st-kaiwa4]
でも、これは一度忘れてください!
日本語は「必要な成分+述語」が基本です。
主語が地位が高いとか、必ず入れなければならないとか、順番が決まっているとか
そういう決まりはなく
必要なら言う。必要ないなら、言わない。
「が」も「に」も「で」も「を」なども、必要なら言う。
必要ないなら言わない。
すべて同等なんです。
[st-kaiwa4]主語も目的語も場所も、必要なときだけつけるんだね[/st-kaiwa4]
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- 日本語は「必要な成分+述語」
- 必要な成分は、情報として必要なければ言わなくていい
- 必要な成分は、すべて同等(主語が偉い!とかではない)
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③「は」の役割と使い方
ではそろそろ、副助詞「は」について考えましょう
「は」はトピックにしたい言葉に追加して使います。
必要な成分である主語・目的語・他の修飾語は、すべて同等でしたね。
同じように、「は」は、主語「が」にだけ特別に使うものではありません。
「は」の役割と、使い方について考えてみましょう!
「が」の替わりに「は」を使うわけじゃない
主語につく格助詞が「が」です。
しかし、私たちは昔から「~~は・・・」が基本の文だと教えられてきました。
そのせいで、主語に「は」と「が」のどちらを使えばいいかがわからなくなっているんです。
主語には必ず「が」、主題にしたいときは「は」を追加します。
とはいっても「は」と「が」だけを比べていては混乱するだけです!(笑)
「は」は、主語以外でも(目的語でも場所でも)全てをトピックにすることができます。
「が」につくときだけ、特別な働きをするわけじゃないんです。
「夏休みに」も「教会で」も「日本語を」もトピックになれるんです。
まずは、トピックマーカー「は」について理解しましょう
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- トピックの役割とは
- どうやって追加するのか
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主語以外も平等にトピックになる例を見ながら考えてみましょう!
トピック(主題)とは、〇〇について話したい時に使う
主語と主題(トピック)って言葉が似ているから、余計こんがらがりますよね(私だけでしょうか…笑)
「あることについて、言いたいこと・聞きたいこと=トピック」です。
例えば、田中さんについて話したい!と思ったら、田中さんがトピックになります。
ある言葉をトピックにしたい時だけ、「は」を追加します
トピックは「○○は」で表します
「〇〇は」は、通常文頭におきます。
実際は文頭というより、文の上にきて電球をつけて上から残りの部分を照らしているイメージです。
「○○は」の後は、言いたい・聞きたい重要なことがきます。
「〇〇は・・・」をみつけたら、その後ろの「・・・」をよく聞かない(読む)といけません!
トピックにしたい言葉に「は」を追加する
さっきも言いましたが、ある言葉をトピックにしたい時に「は」を追加します
「夏休みに 教会で 友達が 日本語を 教える」という文を例に見てみましょう
青枠の「必要な成分」の一つがトピックになった例を考えてみます
(1)「夏休みに」がトピックになる場合
「夏休みに」について「教会で友達が日本語を教える」と説明しています。
(2)「教会で」がトピック
「教会で」について言うと、「夏休みに友達が日本語を教える」を説明しています
(3)「友達が」がトピック
「友達が」について「夏休みに教会で日本語を教える」と説明しています。
(4)「日本語を」がトピック
「日本語を」について「夏休みに教会で友達が教える」と説明しています。
また、「が+は=がは」、「を+は=をは」というルールがあります。
「が」と「を」は形の上では脱落しますが、働きは持続します!
格助詞 | 格助詞+「は」 |
「へ」 | 「へ」+「は」=「へは」 |
「に」 | 「に」+「は」=「には」 |
「が」 | 「が」+「は」=「 |
「を」 | 「を」+「は」=「 |
「で」 | 「で」+「は」=「では」 |
助詞なし | 0+「は」=「は」 |
このように、文中のどの成分でもトピックになり得ます。
主語がトピックになる(「が」が「は」になる)のは特別なことではありません。
形式上、「が」が見えなくなっているだけで、主語が置き換わったわけではないんです。
「は」=「トピックにする」という働きだけです!
[st-kaiwa1]主語でも目的語でも、全部トピックにするのが「は」の働きですね![/st-kaiwa1]
[st-kaiwa4 r]「は」と「が」だけを比べるから、ややこしくなるってことかな[/st-kaiwa4]
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- 「は」の役割はトピックにすること一択!
- 「は」は「が」の代わりではない
- 主語「が」に「は」を追加するときは、形式上「
がは」になる
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まとめ:「は」と「が」じゃなく、まずは「副助詞」と「格助詞」を比べよう
「は」と「が」の基本的な違いを押さえると、少し考えやすくなるかと思います。
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- 副助詞と格助詞の違いを知る
- 主語以外でもトピックになることを理解する
- 「は」は、「が」の代わりではなく追加するもの
- 「は」と「ほかの格助詞」も同じように比べること[/st-mybox]
「は」と「が」を比べる前に、まずはそれぞれの本来の役割を頭にいれておくといいですね!
[st-kaiwa1]わたしもまだまだ勉強中です(´;ω;`)一緒にがんばりましょう![/st-kaiwa1]