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“食べられる”と“行ける”って、どっちも“できる”って意味だよね?
あれ、”食べれる”だっけ…?
可能形の作り方、まとめて教えてくださーい!
オンライン日本語教師のちゃそです!
動詞の活用っていろいろあって、混乱しますよね。
日常生活では自然に話せても、いざ教えようとすると迷うことも…。

可能形は「ら抜き言葉」もあるから間違えちゃいそう!
この記事では
- 可能形の作り方
- ら抜き言葉について
- 「~ことができる」との違い
- 可能動詞と可能形
について、ざっくり整理していきます!

迷ったら一緒に復習しましょう~♬
まず動詞のグループ分けについて知りたい方はこちら↓
可能形の作り方
- 1グループ:「-u」→「-eる」
- 2グループ:「-る」→「-られる」
- 3グループ:「する→できる」「くる→こられる」
くわしくみましょう
1グループ動詞:「-u」→「-eる」
動詞の辞書形は、すべて「う段/-u」で終わります。
1グループ動詞の可能形は、「-u」を「-eる」に変えます。

例:書く→書ける 飲む→飲める 会う→会える など
2グループ動詞:「-る」→「-られる」
2グループ動詞の辞書形はすべて「-る」で終わります。
可能形は「-る」を「-られる」に変えるだけです。

例:寝る→寝られる 見る→見られる 教える→教えられる

1番シンプルだね!
3グループ「する→できる」「くる→こられる」
3グループは「する」と「来る」だけです。
二つだけなので、このまま覚えましょう


「する」から「できる」が連想しにくくて、よく忘れてしまう学習者もいます
ら抜き言葉は「2グループ動詞と来る」の可能形

「食べれる」とか「寝れる」ってよく聞くけど、間違いなの?
あなたは「食べられる」と「食べれる」、どっちをよく使いますか?
「食べれる」は「ら」が抜けた「ら抜き言葉」です。

正直、普段話すときはあんまり気にしないなあ~
- 2グループの可能形
- 「来る」の可能形(こられる)
この2つで、ら抜きが起こります。

日常会話では耳にすることが多いですよね
許容範囲が広がってはいますが、書きことばや正式な場所ではまだ誤りとされています。
生徒さんに伝えるときは、この点も考慮しながら伝えます
ら抜き言葉についてくわしくはこちら↓
可能形は意志動詞から作る
可能形は「意志動詞」という種類の動詞から作ります。
意志動詞とは、自分の気持ちや考え(意志)で、何かをしようとすることあらわす動詞です。
例えば、「ご飯を食べる」「本を読む」のような動詞です。

自分の意志でコントロールできることをあらわします
可能形は「何かをすることができる」という“能力”や“状態”を表す形 です。
そもそも「すること」が前提なので、「するつもりがある=意志がある動詞」を使います。
無意志動詞では、基本的には作れません。(※例外もありますが)
意志動詞・無意志動詞について、詳しくはこちら↓
可能形(可能動詞)は無意志動詞
可能形は意志動詞から作ります。
そして、可能形になった動詞は「無意志動詞」になります。
可能形は”行動が可能な状態・できる状態”を表すからです。

「状態」は自分が今どういう状況・状態にあるかを表しているものなので、意志は含まれていません。⇒無意志動詞になります。
くわしくはこちら↓
「~ことができる」と可能形の違い
この2つは、ほとんどが言い換え可能です。
ですが、あらたまった場面やかたい文章では、やや「ことができる」のほうが好まれるそうです。
例えば、楽しみにしてた飲み会の日に
「仕事終わったー!よっしゃー!酒が飲めるぞー!」とはいうけど
「酒を飲むことができるぞー!」っていうとちょっとだけ変な感じがしますよね。
他の違いや使い分けについてはこちら↓
可能動詞と可能形
みなさん国語は得意だったでしょうか?

私は…嫌いではなかったけど、好きとも言えなかったです笑
ここまで日本語教育の動詞の可能形について見てきました。
ですが、私たちが学校の国語で習った「国文法」では、1グループ動詞(=五段動詞)の可能形を「可能動詞」といって区別しています。
「食べられる」や「来られる」は、動詞の未然形(ない形)に助動詞「れる・られる」をつけたものです。
助動詞「れる・られる」には、受身・可能・自発・尊敬の意味があります。

だから2グループと「来る」の受身・可能・尊敬は同じ形なんだね
1グループ(=五段動詞)も、もとは同じ形でした!
例えば「行く」
「行かれる」(未然形+れる)が変化して、助動詞と融合して「行ける」(可能動詞)になりました。
※成り立ちについては諸説あるそうです

この融合したものだけを、国語では「可能動詞」といって区別してるんだね


なんでわざわざ1グループだけ活用が違うのか、ちょっと謎が解けた気がする

今でもたまに、可能形の「行かれる」とか「蹴られる」とか聞きますね?
ただ、日本語教育では可能形と可能動詞は区別しません。
すべて1・2・3グループ動詞の「可能形」とよびます。
2025.4.12追記
今日本語教育では、「可能形」をすべて「可能動詞」とよんでいるみたいです。
「ます形・ば形…」などの基本の活用形と区別するためのようです。
んん?
— ちゃそ@オンライン日本語教師 (@chaso_japanese) April 11, 2025
①五段活用(G1動詞)の今の可能の形(-eる)を「可能動詞」というけど、日本語教育では123グループ共に「可能形」とよぶ
②「可能形」はなくて、123すべて「可能動詞」だよ
(ない形・ます形…の活用とごっちゃになるから)
みなさんどっちですか?私は①の認識だったけど、違うのか…?🫨

使用しているテキストや、現場に合わせてみてくださいm(__)m
まとめ:行ける・食べられる・来られる・できる
動詞の可能形の作り方について紹介しました。
- 1グループ:「-u」→「-eる」
- 2グループ:「-る」→「-られる」
- 3グループ:「する→できる」「くる→こられる」
- 2グループと「来る」の可能形が「ら抜き言葉」になる
- 「ら抜き言葉」はカジュアルOK、書きことばは注意!です。
- 「~ことができる」と可能形はほぼ置き換え可能
- 「~ことができる」のほうがややフォーマルに
動詞の作り方をいつでも思い出せるように、代表的なものを1つずつ覚えておくのがおすすめです!

行ける・食べられる・来られる・できる!
ら抜きを使うことが多くなっているので、思い出すときには注意です
わたしもまだまだ勉強中です。よかったら一緒にがんばりましょう♪
使役形についてはこちら↓
この記事を書くのに参考にしたもの
ありがとうございます!