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オンライン日本語教師のちゃそです🏐
大好きな『ハイキュー!!』のセリフから日本語の表現を学ぶシリーズです!
今回は「〜さえ…ば」という文型を取り上げます。
「〜さえ…ば」は、「これだけあれば十分!」という意味です。
「ある一つの条件が満たされれば、他のことは大して問題じゃない」という気持ちを表す表現です。
では、実際に会話の中でどんなふうに使われているのでしょうか?
マンガ『ハイキュー!!』のシーンとともに見ていきましょう!

今回は西谷の名台詞、いってみよう!
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「〜さえ…ば」の意味と使い方
「〜さえ…ば」は、ある一つの大事な条件が満たされれば、それで十分という意味です。
他のことは関係ない・問題じゃない、という気持ちを表します。
「これがあれば、他はいらない!」のように、最低限の条件を強調したいときに使います。
接続
名詞、形容詞、動詞につくことができます。
動詞の場合、下の形になります。
- 『する』⇒V
ます+さえ+すれば(しなければ) - 『ている』⇒Vて+さえ+いれば(いなければ)
例文で比較「~ば」vs「~さえ…ば」
例文をみてみましょう
- お金があれば、旅行に行ける。
- → お金があることが、旅行に行ける条件になっています。
- お金さえあれば、旅行に行ける。
- → お金がある。旅行に行ける条件は、それだけでいい! 他のことは関係ない。
- 謝れば、ゆるしてもらえるかもしれないよ。
- → 謝ることが、ゆるしてもらえるかもしれない条件になっています。
- 謝りさえすれば、きっとゆるしてもらえる。
- →謝ることだけが大事! それが許してもらえる条件だ!それで十分だ!という気持ち。

それ1つあったらOK!って感じかな?
ハイキューで学ぶ「〜さえ…ば」
今回取り上げるのは、西谷のこのシーン!
引用:『ハイキュー!!』第3巻 第18話 ”エースとよばれる人”(古舘春一/集英社)
「何度壁に跳ね返されたって 繋げば 繋いでさえいれば
きっとエースが決めてくれる」
鉄壁のブロック”伊達工業”との試合で、エースの東峰がブロックに何度も止められ、自信を失ってしまいました。
その後、東峰は部活に来なくなってしまいます。
でも、西谷はずっと東峰が戻ってくることを願っています。
たとえ鉄壁ブロックに止められても、自分が繋ぐから、もう一度トスを呼んでくれ——
そう願って放ったのがこのセリフです。

ご、号泣~~~(´;ω;`)ノヤっさーん!!!
セリフに込められた覚悟と、エースへの信頼
引用:『ハイキュー!!』第3巻 第20話 ”守護神”(古舘春一/集英社)
「繋いでさえいればきっとエースが決めてくれる」という表現には、こんな思いが込められています
- 自分のやるべき仕事は「ボールを繋ぐこと」だという覚悟
- 自分が繋げば、あとは東峰が決めてくれるという絶対的な信頼
東峰は、自分がブロックに止められたことを「自分のせいで負けた」と感じ、チームに戻れずにいます。
しかし、西谷たちはもちろん、東峰のせいだとは思っていません。
そして西谷は、東峰なら必ずもう一度スパイクを決めてくれると信じています。
だからこそ、「何度ブロックに止められても、自分が必ずボールを拾ってつなぐ」。
その強い意志と東峰への信頼が、「繋いでさえいれば」に込められているように思います
たった一つの条件が示す、支える者と託す者
「繋げば」と「繋いでさえいれば」。
どちらも「繋ぐ」という同じ行動を表していますが、そこに込められた気持ちは少し違います。
「繋げば」だけなら、ふつうの条件文。
「つなぐことができれば、たぶん決めてくれるかもしれない」。
でも「繋いでさえいれば」は、「ボールをつなぐことさえできれば、それで十分。」
まさに「エースが決めてくれる」と信じているからこそ出る言葉。
- リベロである自分に課せられた最も大切な役割は「繋ぐこと」
- その一つを全うすることで、勝利につながる
- なぜなら、東峰がスパイクを決めてくれるという強い信頼があるから
引用:『ハイキュー!!』第3巻 第20話 ”守護神”(古舘春一/集英社)
だからこそ、もう一度東峰とプレーしたいという強い願いが伝わってきます

この二人の関係性、本当に、すごい!尊い!
まとめ:「~さえ…ば」から見えた信頼関係
「〜さえ…ば」は、「これさえできれば他はいらない!」という強い思いを表す文型でした。
ハイキューの中では、ただの条件表現ではなく、キャラの信頼・責任・覚悟が込められたセリフに使われていましたね!
ふつうの「〜ば」との違いを意識して使うと、より深く理解できるかもしれません✨
最後まで読んでくれてありがとうございます!
この記事が楽しく日本語を学ぶきっかけになればうれしいです。
感想やお気に入りのシーンがあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね!
この記事を書くために使ったもの紹介
引用元について
本記事で使用している画像・セリフは著作権法第32条に基づき、教育・批評を目的として引用しています。
- 作品名:『ハイキュー!!』
- 著者:古舘春一
- 出版社:集英社
- 引用巻数・話数:第3巻 第18話 ”エースとよばれる人” 第20話”守護神”