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「学生は勉強するものだ」などの「~ものだ」って、どういう意味ですか?
説明しようとしても、なんとなく“当たり前”ってイメージはあるんですが…
オンライン日本語教師のちゃそです!
「~ものだ」の文型の使いかたって、いろいろありますよね。

「ミスをしたら謝るものだ」とか「時間が経つのは早いものだ」とか…
この記事では、”理想的な状態”や”本来行うべき行為”を表す「~ものだ」について紹介します!
例文やイラスト付きで解説します
調べたから貼るやつ「~ものだ」 pic.twitter.com/vPAIcWJz25
— ちゃそ@オンライン日本語教師 (@chaso_japanese) September 11, 2025
「~ものだ」の基本イメージ
「~ものだ」には共通して、“当たり前”という気持ちがあります。
ただし、その「当たり前」には2つのパターンがあります。
- 本来するべきこと・理想的な行為
- 状況や場面における一般的な行動
さらに、会話ではアドバイスや注意・忠告によく使われます。
また、”物事の本質を表す”場合にも使われます。
ひとつずつ見てみましょう!
①本来するべきこと・理想的な状態
「理想的には、そうするのが当たり前」という意味です。
「本来あるべき姿」を言うときに使います。

- 学生とは本来勉強するものだ。
→ 学生の「あるべき姿」を表している。
- 知識は使ってこそ価値が出るものだ。
→ 知識は入れるだけじゃなくて活用してこそ意味があると伝えている。

「XはYものだ」の形で、Xの理想的な状態や、本来すべきことをYで言うんだね

学生が本来すべきことは勉強すること、知識は活用するのが理想的な状態だね!
②(状況や場面における)一般的な行動
「その場では、これが普通だよ」という意味です。
社会の常識や一般的な習慣を表します。

- 葬式では黒い服を着るものだ。
→ 冠婚葬祭の場での一般的な習慣を示している。 - 人に助けてもらったときは礼を言うものだ。
→ 社会的に当然とされる行動を述べている。

普通はこうだよ!ってことを言ってるんだね

①の理想的な状態・本来するべきこととほぼ同じだけど、こっちはもっと一般常識的な感じだね!
ポイント1:アドバイスや注意・忠告に使う
「~ものだ」は会話の中で、相手にアドバイスや注意をするときにもよく使われます。

A:こんな高いもの、もらえません…!
B:いいんだよ。こういうのは遠慮しないで受け取るものだよ。
(子どもが友だちの悪口を言ったとき)
親::人の悪口を言うものではないよ。自分も嫌な気持ちになるでしょ?

👉 このように、相手に「そうするのが普通なんだよ」と伝えるときに使われます。

だからアドバイスや注意・忠告になるんだね!
ポイント2:本質や本性を表す場合
「そういう性質・本性だ」と言うときにも使われます。
- 人の運命はわからないものだ。
- 子どもはよく風邪を引くものだ。
人の運命は、普通わからない。
子どもというのは、みんなよく風邪を引く。それは普通のことだと言っています。

”理想的な状態”じゃなくて、”本来の姿”って感じかな?

①②と全く違う意味なんじゃなくて、根っこでは繋がってるね!
👉 理想と本質はつながっていて、どちらにも解釈できる文もあります。
例えば「子どもは外で遊ぶものだ」という文です。

親:子どもは外で元気に遊ぶものだよ。さあ、外で遊んでおいで!
子:(え~めんどくさいなあ…。)

「子どもは外で元気に遊ぶ」という理想的な状態・あるべき姿をもとにして、子どもたちに外で遊ぶように促していますね!
もう一つ見てみましょう。

親1:うちの子、本当にやんちゃで。ほら、あんなに汚しちゃって…。
親2:子どもは外で元気に遊ぶものだよ。あのぐらいやんちゃで、ちょうどいいんだよ!

こどもの本質を言って、「だから大丈夫だよ」って言ってる感じかな?

全く違う用法じゃないので、解釈が変わるぐらいで根底の意味は同じです
まとめ
「~ものだ」はただの説明ではなく、“当たり前”という気持ちを込めて使う表現です。
そこから
- あるべき姿や理想の状態を示すとき
- 本質を述べるとき
に使われます。
なので、会話でアドバイスや注意をするときに使われやすいです。
「ただの事実」ではなく、「気持ちのこもった当たり前」を伝えられるように意識できるといいですね!
マンガでの実際の使われ方はこちら
最後まで読んでくれてありがとうございます!
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