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オンライン日本語教師のちゃそです🏐
大好きな『ハイキュー!!』のセリフから日本語の表現を学ぶシリーズです！
今回は青葉城西の司令塔・及川徹のセリフ「才能は開花させるもの センスは磨くもの」を取り上げます。
このセリフに使われている「〜もの（だ）」という表現には、ただの断定ではない話し手の感情や信念が込められています。
今回はその文型の使い方と、この言葉に込められた及川さんの思いを一緒に読み解いていきましょう！
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ハイキューで学ぶ「〜もの」
では、実際のマンガの場面を見てみましょう！
引用：『ハイキュー!!』第17巻 第146話 才能とセンス（古舘春一／集英社）
春高予選の第3セット終盤、烏野がマッチポイントを迎えた場面でのセリフです。
お互いに「ここで負けたら終わり」というプレッシャーの中で、及川が放ったこの言葉。
相手チームには、かつての後輩・天才影山がいて、負けたくない気持ちが高まる中、彼の「信念」がこのセリフに込められていました。
及川「才能は開花させるもの センスは磨くもの」
追い詰められた場面で、最高のプレーをしながら放つセリフ！
「〜ものだ」ってどんな意味？
「〜ものだ」は、何かについての物事の本来の性質や社会的に当然とされている考え方を述べるときに使われる表現です。
特に
- それが「当たり前」だと感じていること
- 一般的に当然とされていること（社会的通念）
- 人や物の本質や傾向、ルールを示すとき
などに用いられます。
内容によっては、話し手の「そうあるべきだ」という信念がにじむこともあります。
それも「一般的にはこうだよね」という前提の上に立った使い方です。
「才能は開花させるもの」「センスは磨くもの」の意味
引用：『ハイキュー!!』第17巻 第146話 才能とセンス（古舘春一／集英社）
このセリフは、次のような意味を持っています。
- 才能は「ある・ない」で決まるのではなく、自分で育てていくべきものである
- センス（感覚）は生まれつきのものではなく、努力によって磨いていくものだ
つまり、「才能」も「センス」も、天から与えられたものではない。
信じて自分で育てるからこそ花開く、という強い信念が込められています。
その信じて開花させることが難しいんだけどね！
今回の「才能は開花させるもの センスは磨くもの」というセリフは一般的な考えとは限りませんが
及川は「才能やセンスは、与えられるものではなく、育てるものだ」と信じており、その思いがこのセリフに表れています。
それは、及川自身が
「自分には天賦の才はない。だから努力するんだ」
「信じてきたやり方を、ここで貫くしかない」
と、自分自身に言い聞かせているような響きです。
努力の人！及川さん！
ボールを追いかけて椅子に突っ込んで「ぐえっ」ってなってるとこもまた、人間らしいというか(´；ω；`)
及川だからこそ！響くセリフ
引用：『ハイキュー!!』第17巻 第146話 才能とセンス（古舘春一／集英社）
及川は、天才セッター・影山という後輩、そして全国トップの牛若こと牛島若利という同い年のライバルに囲まれてきました。
どれだけ努力しても、彼らのような”天才”に追いつけない。
でも、それでも勝ちたい。
その思いで、どれほど努力してきたのでしょうか。
「自分には才能がない」と思いながらも
- 技術を磨く
- 相手を分析する
- キャプテンとしてチームを導く
その一つ一つの積み重ねが、彼のプレースタイルを作ってきたのです。
そして今、ものすごい才能を持った後輩に負けるかもしれないという緊迫した場面で
“自分は天才じゃない。だから、努力して信じてきた。
この信じてきた道を、最後まで貫くしかない──”
という、及川さんの覚悟と、そして自分自身への言い聞かせが詰まっているのです。
一度諦めそうになったところから、覚悟をきめてここまで上り詰めてきた及川さんすごすぎ！
「〜ものだ」が伝える“信念”の重み
普通の文なら「才能は開花する」「センスは磨ける」で終わってしまいます。
でも「〜ものだ」を使うことで
- これが本質なんだ！
- だから、自分はそれを信じている
- そうあるべきだと思っている
という感情や価値観が伝わるのです。
正直多くの人は「自分は天才とは違うから」とあきらめてしまいます。
自分でもできる！と信じて頑張ることは、自分には才能がないと諦めることより大変だからです。
引用：『ハイキュー!!』第17巻 第146話 才能とセンス（古舘春一／集英社）
そこを打ち破って前進していく及川。
だからこそこの言葉は、自分を鼓舞するだけでなく、私たち読者にも響く言葉になるのです。
この言葉に励まされた人は大勢いるはず…！
まとめ：言葉に宿る“生きざま”
「〜ものだ」という文型には、「物事の本質」を表すものがあります。
今回はその本質を「及川の中にある信念」として語られていました。
及川さんの「才能は開花させるもの センスは磨くもの」というセリフも
ただの理論や主張ではなく
“自分が信じてやってきた道”を言葉にしたものなんですね。
文法を紐解くと、キャラの言葉がもっと深く、もっと鮮やかに見えてきますね！
最後まで読んでくれてありがとうございます！
感想やお気に入りのシーンがあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね！
この記事を書くために使ったもの紹介
引用元について
本記事で使用している画像・セリフは著作権法第32条に基づき、教育・批評を目的として引用しています。
- 作品名：『ハイキュー!!』
- 著者：古舘春一
- 出版社：集英社
- 引用巻数・話数：第17巻 第146話 才能とセンス