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日本語教師になるには、養成講座っていうところで日本語教師の勉強する方法があるところまではわかった。
勉強って、具体的にはどんなことをするの?詳しい内容をききたいです!
オンライン日本語教師のちゃそです!
2012年にヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座を修了して、今は中国人向けオンライン日本語教師をしています。
今養成講座について調べている方、
養成講座は60万円前後するし、修了するまで少なくとも半年はかかるので悩みますよね。
実際にどんなことをしたのか
- 理論科目
- 実践科目
- 教育実習
について、思い出せる限りご紹介します。
検定試験に合格しているけど、養成講座にも行った方がいいのか悩んでいる人の参考にもなればうれしいです!
私が通っていた日本語教師養成講座はこちら>>ヒューマンアカデミー日本語教師養成講座
※今は変わっているところがあるかもしれません。
※「学習者」は日本語を勉強している人のことです。
日本語教師養成講座で何を勉強するの?
日本語教師になるための知識や技術を勉強する講座です。
日本語ネイティブだけじゃなく、外国人の方も受講できます。
- 理論科目
- 実践科目
- 教育実習
があります。
実践科目の中に教育実習が含まれていますが、ボリュームが大きいので分けて説明します。
日本語教師になるための勉強って具体的に何をするんだろう…
英語とか外国語…?
外国語はできるに越したことはないけど、養成講座では”日本語で日本語を教える”方法を勉強するよ
詳しくみましょう。
※ここで紹介するのはほんの一部です。
▼もっと詳しく知りたい方▼
理論科目
座学で学びます。
基本的に座学です。日本語を教えるために知っておきたい知識を勉強します。
最近の講座では、eラーニングになっているところが増えています。
それだけ何度も見て覚えたり理解するような内容ってことだね?
日本語教授法
日本語や外国語を教えるための方法を勉強します。
外国語を教えるには、いろんな方法があって、その特徴を学びます
例えば「文法訳読法」。
中学高校で受けた英語の授業で、単語を暗記したり辞書を引いたりして文を正確に翻訳するように努力した人も多いのでは?
あんなに勉強したのに、しゃべれない!という話、よく聞きます。私もですが・・・
あの授業方法にも名前があるんだね
ほかにも、勉強した中にTPR(Total Physical Response/ 全身反応教授法)というのがありました。
これは、聴解力を養成する教授法です。
これは台湾の幼稚園で日本語を教えていたときに、役立ちました。
「船長さんの命令です!」というゲームをしたことはありませんか?
あんな感じで日本語の聞き取りを伸ばしていきます
日本語学校であまり使われていない教授法も、ビデオを見せてもらい特徴を勉強しました。
社会、文化、地域/言語と社会
どのような背景の人が、どうやって日本に来たのかなど
日本に来て日本語を学ぶ人は、留学生だけじゃないですよね。
難民や外国人労働者、配偶者や外国人児童などについて学びます。
他にも日本の日本語教育に関する政策など、身近な問題に触れます。
当時20歳そこそこで今より無知だった私には、知っているようで知らない内容でした!
言語の構造
言語の構造について学びます。ざっくりですよね(笑)
じゃあまず、この単語を読んでみてください。
- 「酒」
- 「甘酒」
- 「酒屋」
- 「居酒屋」
「酒」の読み方が全て違うのに気づきましたか?
「酒」の前後に言葉が付くと、音の変化が起こる場合がある。
このルールを知っておくと、学習者に「暗記して!」と指導するより効率的ですよね!
言語と心理
他にも学習のスタイルや、外国語を習得する過程も勉強します。
日本語を勉強する人の動機って、何だと思いますか?
大学に留学したいとか、日本の会社に入りたいとか、文化に興味があるとか、単に外国語を勉強したいとか・・・?
人によって、趣味で学びたい人や、仕事や進学のために学びたい人など動機が違いますよね
他にも、日本に来て学ぶ人もいれば、自分の国で勉強する人もいます。
「会社で給与が上がるから」と、日本語の試験に合格したい人もいます。
日本語の勉強をして、話せるようになるのが楽しくて続ける人もいます。
動機によって学習のモチベーションにも違いがあると言われています。
他にも、学習者の性格も関係してきます。
こういったことも学んで、学習者に合った学習方法を模索する知識を養います。
音声・音韻/文字・表記
それから、日本語教育能力検定試験の試験Ⅱにもなっている音声学!
日本語はどうやって発音しているのか、などを勉強しました。
英語の発音記号や、発音のし方を覚えるような感じです
例えば、「ま」と「か」を発音してみてください。
「ま」は唇をくっつけないと発音できないです。
「か」はノドの近くを使っていませんか?
「ま」は鼻へ息を通している
「か」は喉の近くを閉めている
このように、発音する方法を勉強します。
日本語の発音方法を知ることで、学習者の伝わりにくい発音の原因と、改善策を指導することができます!
語用論的規範
言葉そのものの意味ではなく「どうしてこのように言ったのか」「どういう意図があったのか」を考えます。
下の文を読んでみます。
A:あっ、間違えちゃった。あのー、消しゴム持ってますか?
B:はい、これ使って。2つあるから。
Aの「消しゴム持ってますか?」は、単に持っているかどうか聞いたわけじゃないですよね。
あったら「貸してほしい」という依頼の意図を伝えています。
こう考えてみると、言葉って深いね・・・
そのままの意味がわかればいいってわけじゃないんですね
実践科目
養成講座の醍醐味といえます!
学んだことを、実際に練習してみます。
形態、語彙、意味
- 文型分析
- 似ている言葉の使い分け
- 教具の使い方
などについて勉強⇒練習しました。
文型分析
中上級の文型を分析して、プリントを作り発表しました。
- 文型の前(前件)と後(後件)にはどんな言葉がくるのか
- 接続の形
- 例文、意味
などをまとめます。
こちらのページの情報がとてもわかりやすいです!>>日本語教師の広場|逆接の表現「のに」
似ている言葉や文法の使い分け
「きれい」と「かわいい」はどちらも人を褒めるときに使えますよね。
じゃあ、この二つの違いは何でしょう?
- きれいはbeautiful かわいいはcute な感じ
- かわいいは子どもによく使う?
- 「山の空気がきれい」は言うけど「空気がかわいい」はおかしい・・・etc
日本人なら自然と使い分けている言葉でも、説明するとなると少し考えてしまいます。
違いをどうやって調べていくのか、考え方などを学びました
教具の使い方
授業で使う道具について学びました。
外国語を勉強するとき、文字だけだとわかりにくいですよね。
- レアリア
- ペープサート
- 絵カード
など、どんな教具を使えるか考えたり、実際に作ってみました。
使えばいいとわかっていても、担当するクラスの規模によって大きさや見せ方が変わります。
実際に持って来たり、写真をプリントアウトしたりして、チームメイトを学習者と想定して使う練習をしました
他にも、「相手にわかるように伝える」という練習で「自分が詳しいことに関して教える」というクラスもありました。
私は当時、飲食店で働いていたので、クレーム対応のステップを他の人にもわかるように、順序立てて説明しました
評価法とICT
学習者を評価する方法を学びました。
ある文型を勉強した後の、確認テスト作りをました。
それをクラスメイトに解いてもらったり、先生にチェックしてもらいます。
- 選択問題
- ●×問題
- 穴埋め問題
- 間違っているところを見つけて直す
など問題の種類や、選択肢の数について考えたり
まぎらわしい、どっちでもOK!のような答えにならないようにするとかを気を付けました。
ちょっと、この問題を解いてみてください
下線部に入る言葉を選びましょう。
「ダイエットしている___、全然痩せない。」
①けど ②のに ④が ③ので
答えの選択肢、①②③どれでもOKになってしまいますよね。
よいテストの条件として、妥当性、信頼性、有用性がある。それらを考慮してテストを作成しなければならない。
日本語教育能力検定試験完全攻略ガイドp239
このように、テストが妥当かどうかを調べたり、実際に作る練習をしました。
教育実習
日本語を勉強している外国人の学習者が、実際に授業を受けに来てくれました。
バイトだそうで、真剣に受けてくれます!
養成講座で実習を担当している講師から、自分が学びたい講師を選びます。
講師によって、どのレベルを担当するか違いました。
服装は、オフィスカジュアルを意識するように言われていました。
私が入ったクラスは、中級担当で、テキスト選びから自分たちでしました。
クラスによっては、使用テキストが決められていました
どの先生のクラスに入りたいか、選ぶのも重要だね
流れはこの感じでした。
- レベルチェックテストの作成
- いつ誰が授業を担当するか
- 準備して、授業をする
- 授業後、フィードバック
ひとつづつ説明します。
①レベルチェックテストの作成
受けてくれるのは本当の学習者です。
学校に通っている人もいれば、自分で勉強している人もいました。
そのため、レベルに多少のばらつきもありました。
それぞれの人のレベルを把握するために、分担してレベルチェックテストを作りました
②いつ誰が担当するか決める
私がいたクラスは、10人いないぐらいのチームでした。(8人ぐらい?)
2人一組になって、前半後半で担当しました。
各チーム2回ずつ、私のチームは3回担当させてもらいました。
授業時間は一人40分程度だったと思います。
③準備して、授業をする
教案を作って、まず担当講師にチェックしてもらいます。
私はこの教案づくりが苦痛でした・・・当日まできちんと完成したと言える教案が出来上がらず、つらかったです・・・
教具も自分で準備します。
私は絵カード、年賀状のレアリアも準備しました。
④授業をした後フィードバック
学習者に記入してもらったフィードバックシートをもとに、クラスメイトと先生からのフィードバックももらいました。
大変でしたが、クラス全員、1回目より2回目と、回数を重ねるごとに良くなったと言ってもらえました!
何事も経験する、実際にやってみることが大事だと痛感!
ですが、正直私は「こんなんじゃ実際に教えられるわけない」と絶望して終わりました(笑)
実習の間は、40分ほどの授業に膨大な時間をかけられますが、実際の現場ではそうはいきません。
3回教壇に立つ機会をもらったけど、3回目以外はボロボロでした。
特に1回目は、準備がいまいち終わらないままやってしまい、撃沈しました。
でも「適当に教えてはいけない」ということをひしひしと感じ、身が引き締まりました。
現場に出てもボロボロでしたが、実際に働く前にこの経験ができたのは本当に良かったです!
まとめ:実践練習ができるのが養成講座のいいところ
養成講座で具体的に何を勉強するかについて紹介しました。
養成講座を修了していなくても、検定試験に合格すれば資格として認められます。
養成講座と検定試験が違うのは、実践練習があるところです。
もちろん、検定試験合格で働き始めて、うまく出来る人もいます!
実践練習したことがなくても、就職先で研修を受けられる人もいます。
養成講座で実践練習をしても、うまくいかないことはたくさんあります。
正直、働いてみないと、実践してみないと、力はなかなかつきません。
なので、養成講座は絶対に必要なわけじゃないと思っています
それでも、一緒に勉強して情報共有できる仲間がいたり、実践練習をして意見交換をする機会はとても貴重です。
もし養成講座に行くか迷っている人の参考になれば嬉しいです!
▼おすすめの養成講座はこちらにまとめています▼
まさにその養成講座の学習者です。
かなり参考になりました、有難うございました!
まだまだ道半ばですが引き続き宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます^^
今養成講座を受講されているということでしょうか?
楽しみながら、がんばってくださいね!
こちらこそよろしくお願いします