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オンライン日本語教師のちゃそです!
この記事では、「〜ておく」の意味と使い方、そして混同しやすい「〜てある」との違いについて解説します。
「〜ておく」と聞くと、どんな説明を思い浮かべますか?

目的のために前もって準備するって意味かな?

「準備する」ときに使うけど、「準備しておく」と「準備する」についてもいえますよね?

準備×準備~?!準備かぶってるのに使えるのはどうして…?
他にも「放っておいて!(放置)」や、「食べたらお皿を洗っておきます(措置)」など
いろんな意味がでてきて混乱しました(笑)
そこで、授業準備を進めるうちに気になったことを調べてみました。
同じような悩みを持つ方の参考になれば嬉しいです。
- この記事でわかること
- ・「〜ておく」の意味と用法
・「〜てある」との違い
・どちらも使える場合・片方しか使えない場合
「〜ておく」ってどんな表現?
「〜ておく」の基本的な意味は、あとに起こることを予想して、前もって何かをするということです。
用法は大きく2つあります。
どれも根っこは同じで、この先に何かが来ることを見越して行動しているという感覚です。
①事前の処置(前もって何かをする)
A:ドライブ行きたいなー。
B:OK、行こう。じゃ、そのまえにガソリンを入れておくよ。
ドライブという目的のために、前もってガソリンを入れるという意味です。
旅行前に韓国語を勉強しておいたので、食べたいものを注文できた。
旅行という目的のために、前もって勉強したという意味です。

「~ておく」と聞くと、こういう使い方が一番に浮かぶよね!
②結果の維持(ある状態を続ける)
細かく意味を分けることはできますが、ここも根っこは同じです。
「結果の状態の維持」と分類されますが、これもあとに起こることを予想して、前もって何かをする(しないようにする)というのは同じです。
A:窓を閉めましょうか?
B:いえ、そのまま開けておいてください。後で掃除するので。
開けたままの状態をキープしています。
後で掃除するという目的があるから、その状態を維持しています。
食事が終わったら、茶わんやお皿を洗っておきます。そうすれば次使うときに困らないから。
これは措置(適切に処理しておく)と呼ばれることもあります。
次使うときのことを見越して、適切に処理しているということです。
子供のやりたいようにやらせておこう。失敗しながら自分で学ぶものだから。
これは放置・放任と呼ばれます。
「子供が自分で学ぶ」という先のことを見越して、あえてそのままにしています。

あとに起こることのために、行動しているというところは結局同じですね!
注意点:具体的な事柄の準備✖
「〜ておく」を「具体的な事柄の準備」と狭くとらえないほうがいいようです。
①のように「ドライブに行くため」「旅行のため」というはっきりした目的がなくても
「何かに対して事前にやっておく」という漠然とした場面でも使えます。
若いうちにいろいろなことをしておきたい
のように言うことができます。
「〜ておく」の基本は、漠然と「何かに対して事前にやっておく」ということです。

「〜ておく」の基本が「漠然と何かに対して事前にやっておく」だから、「準備しておく」も変じゃないんだね!

「準備×準備」って意味が重なっているように見えたけど、「前もって」という「~ておく」の感覚が加わっているだけなんだね!
話しことば「〜とく」と活用
話しことばでは、縮約した形が使われます。
- 覚えておく→覚えとく
- やっておく→やっとく
- 買っておく→買っとく
のように、「~ておく」⇒「~とく」になります。
- ガソリン入れておくよ⇒ ガソリン入れとくよ。
- (窓は)開けておいてください⇒ 開けといてください。
- 茶わんやお皿を洗っておきます⇒ 洗っときます。
- 子供のやりたいようにやらせておこう⇒ やらせとこう。
「〜ておく/とく」の「おく」は1グループ動詞「置く(”く”で終わる動詞)」と同じ活用になりますね
(動詞の活用形についてはこちら↓)
「〜てある」との違い

「予習しておく/予習してある」みたいな、「ておく」と「てある」の違いも気になるなあ…
「~ておく」との使い分けで、よく「~てある」があがりますよね。
「〜てある」は、誰かが意図的にした行為の結果が、今も残っている状態を表します。
ふたつの違いはこうです。
- 「〜ておく」→することに焦点(前もって何かをする)
- 「〜てある」→状態に焦点(したことの結果が今も残っている)

焦点が「行為」なのか「状態」なのか、ですね!
もう少し詳しくみてみましょう
どちらも使える場合(焦点が違う)

A :ドライブ行きたいな~
B①:そういうと思って、ガソリン入れておいたよ。(入れたことに焦点)
B②:そういうと思って、ガソリン入れてあるよ。(入れた後のガソリンの状態に焦点)
「〜ておく」しか使えない場合(これからすること)
「〜てある」は今残っている状態を話す表現なので、まだしていないことには使えません。

✅明日までにレポートを読んでおきます。
❌明日までにレポートを読んであります。
「〜てある」が自然な例
一人暮らしを始めた子どもの家を訪ねたお母さん。帰ってからお父さんと話しています。

父:あいつ、ちゃんと一人で生活できてるのか?家にいるときは自分の部屋の掃除もしなかっただろう
母:ちゃんとやってたわよ。掃除も洗い物もちゃんとしてあったわよ
父:ほ〜、やればできるんだなー!
ここでお母さんが話しているのは、自分が目で見てきた家の状態です。
だから「〜てある」が自然になります。

この場面で「~ておいた」に変えると、お母さんが掃除や洗い物をしたことになってしまいますね
まとめ
「~ておく」について説明しました。
「〜ておく」の基本は、漠然と「何かに対して事前にやっておく」ということでしたね。
- ①事前の処置:ある目的のために前もって何かをする
- ②結果の維持:この先を見越して、ある状態を続ける(措置・放置・放任など)
どちらも根っこは同じで、この先に何かが来ることを見越して行動しているという感覚でした。
「〜てある」との違いは、することに焦点を当てるか、状態に焦点を当てるかです。
どちらも使える場合もありますが、未来のことには「〜ておく」しか使えません。
また、話しことばでは「〜とく」になります。
慣れるまでは何度も声にだして練習してみるといいと思います。
マンガ「ハイキュー!!」でも「~ておく」が使われている名シーンがあります!
マンガやアニメの文脈や背景と一緒に考えてみると、おもしろいです✨
最後まで読んでくれてありがとうございます!
この記事を書くために使ったもの紹介